60年ぶりのお弟子さんの来訪

中学生の12歳から13歳のとき、

ご自宅のある鹿児島から鳥栖の当店へ

お弟子さんとして住み込みで働いてくださっていたUさんが

この令和の時代に

当店のことを思いだし

約60年ぶりに

昔ごはんをたべさせてくれていた店主のおかあさまに会いたいと

電話をくれて

鹿児島から当店まで

わざわざ車で来訪してくださいました。

当店にいたのは約5年間ほどで

その間、学校にも当店から通いながら

子守をしたりふすまを貼ったりして過ごしていたそうです。

当店にくれば

「白いごはんが食べられるから」

という理由での弟子入り。

昔のお弟子さんたちはみなそんな風な感じで当店にきていたそうです。

今では考えられない状況ですが

店主のおとうさまは

お弟子さんにも家族にも

ごはんだけはおなかいっぱい食べさせるというのがモットーな方でした。

お弟子さんたちのおかずやごはんをしていたおかあさまは

お嫁にくるとき

「飯たきにくるか」と言われてつれてこられたそうです。

いきなり大家族のごはんを作っていたおかあさまは本当に大変だったと思いますが

持前の明るさで大変さをもろともせず

当店と3代目と家族をしっかりと支えてきてくださいました。

↑鹿児島からわざわざ遠いところを来てくださったUさん。

60年ぶりにでも

昔、縁のあった当店のことを思いだしてくださり

おかあさまの顔がみたいと早朝からきてくださったのは

本当に店主も喜んでいました。

Uさんが当店に住んでおられたころには

店主はまだ生まれてないのですが

店主のおねえさまや

おにいさまは

子守をしてもらったりしてるそうです。

おかあさまもUさんのことは覚えてらっしゃいました。


Uさんは

当店で学校に通いながらお仕事もしておられましたが

仕事がつらくて

修行時代には2.3度逃げ出しているそうです(笑)

そのたびに脱走には失敗して

また戻ってくるのですが

最後に当店を出てからは

鹿児島へは戻らず

関西に行かれたそうです。

そして表具屋ではなくほかの自営のお仕事を立ち上げられて

長年関西や広島で暮らしておられたのだそう。

その仕事をやめられて

鹿児島へ戻られたのはここ17年ほどのことなのだとか。


懐かしい昔話に花もさき

またの再会もお約束して

鹿児島へと帰って行かれました。


ほんとうに約60年ぶりに

思い立って鳥栖まできてくださるなんて

ありがたいです。

おとうさまが生きておられたら

さぞかし喜ばれたことと思います。

昭和のころの表具店は

どこも本当に忙しくて

仕事もまだまだ学生のUさんにはきつかったことと思います。

ここにくれば白いご飯が食べられる、だなんて

戦時中のような話のようですが

戦後の昭和は

まだまだ貧しくて

ひもじい思いをしていた人も大勢いたのです。

おかあさまも

そんな昭和の時代にお預かりしたお子さんが

この令和の時代に

また再び訪ねてきてくれるなんて

思ってもみなかったことだと思うので

大変喜んでおられました☆


この鳥栖で

表具店を営んで125年以上。

3代目のおとうさまはお弟子さんも沢山お預かりして

そのときのお弟子さんや

また

昔ごはんを食べさせてもらったという方が

時々

お世話になったといってきてくださることがあります。


店主で4代目。

地味ではありますが、これからもいろんな思い出が

紡いでいけたらいいなと思っております。


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